英検CBTとS-CBT、従来型の違い

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現在英検には3種類の受験方法があります。従来型の会場で受験しマークシートに回答するものと、テストセンターに行き、コンピュータを使って受験するCBT(Computer Based Testing )というものです。このCBTにもCBT(全てPC上)とS-CBT(一部PC上)というのもがあります。結構複雑で久々に受験する方や初めて受験する方はどれを受験していいのか迷うのではないでしょうか。今日はこれについて一緒に違いや特徴を見ていきましょう。

※こちらの記事のCBT方式は2021年3月までの方式で2021年4月からの方式はこちらの記事を参照してください。

従来型英検

まずは今までの大きな会場で一斉に受験する普通の英検です。紙の問題冊子とマークシートで回答します。

こちらは年三回実施されますが、特定の日に特定の会場に集合し一次試験を受けます。そして合格したらまた特定の日に特定の会場に集合して受験します。一次と二次を別の日に受験し間に時間がかかりますのでじっくりと勉強したい方にはいいでしょう。二次試験は合格者のみの受験です。仮に二次試験で落ちてしまっても、一年間は一次試験が免除になります。また1級から5級までの全ての級の受験が可能です。そして従来型の一番のメリットは受験会場の多さでしょう。CBTのテストセンターは各都道府県の主要な都市にしかありませんが、従来型は全国の学校や企業貸会場などで幅広く実施します。これらはCBTにはない特徴です。

これが2020年のスケジュール例です。

※こちらは一次本会場、二次B日程をベースに例を書きます。本会場、準会場、A日程、B日程の違いについてはこちらの記事を参照してください。

日程
  • 第一回 1次:6月28日 2次B日程:8月23日 2次合格発表
  • 第二回 1次:10月11日 2次B日程:11月15日 2次合格発表:11月24日
  • 第三回 1次:1月24日 2次B日程:2月28日 2次合格発表:3月9日
  • 特定の日時に会場に集合して他の受験者と一緒に受験
  • 1次合格者のみ2次に進む
  • 1次と2次の間に2カ月ぐらいの時間があるのでしっかり2次の準備ができる
  • 全ての級が受験できる
  • 一次合格者は一年間一次免除で受験できる
  • 全国で幅広く実施している

英検CBT

CBTとはComputer Based Testing の略で全てコンピューター上で受験をする方式です。当然一人に一台パソコンが割り当てられますので、一斉に同じ会場に集合してという形は取りません。全国にあるテストセンターで日時を予約して受験します。またCBTでは一日で四技(リーディング・ライティング・リスニング・スピーキング)すべてを測定します。受験前で急いでいる方にいいでしょう。受験できる級が限られているので注意です(準1級、2級、準2級、3級のみ)。受験可能級からもわかるように元々は受験生の受験機会を確保するために導入されたもので、社会人などには受験資格はありませんでしたが現在はだれでも受験できます。また問題の表示、選択、ライティング入力、リスニング再生、スピーキングの録音など全てパソコン上で行います。操作自体は簡単ですがパソコン操作に抵抗がないことも重要かと思います。

テストセンターは年間を通じてテストを受け付けています(会場により曜日制限あり)従来型と同じく1年を3回に分けていますのでそれぞれの回につき1回受験できます。(年間最大3回)全47都道府県にテストセンターはありますが地方では一か所しかありません。

また四技を一気に受けるテストですので一部だけ合格点に達していても免除制度はありません。ただしリーディング・リスニング・ライティングは合格点でスピーキングだけ不合格点だった場合は、従来型の紙テストを受験する際には2次免除となります。

受験生にとっては四技を全部受験することで、たとえ不合格でもCSEのスコアが受験に使えるというケースもあります。

日程
  • 第一回 4~7月
  • 第二回 8~11月
  • 第三回 12~3月
  • 四技を一日で受験できる
  • 合否にかかわらず四技のCSEスコアを獲得できる
  • 好きな日を選んで受験できる
  • パソコンの操作が出来ることが必要
  • 受験できる級に制限あり
  • 四技同時に合格しないと合格にならない(条件次第で従来型の一次免除あり)
  • 個人のスペースで受験できるのでソーシャルディスタンスが保たれる
  • 都道府県によってはテストセンターが一か所しかない

英検S-CBT

S-CBTは基本的な条件はCBTと一緒です。ただ一部の解答方法が紙ベースとなっているのが違いです。コンピューター上で四技を受験します。スピーキングはCBTと同じですが、リーディングとリスニングは問題はパソコン上で表示・再生されますが回答は紙ベースのマークシートに解答します。ライティングも問題は画面に表示されますが紙の解答用紙に記入します。解答用紙の見本はこちらです。こちらもCBTと同じく年間を通じてテストセンターで受験できますので受験生にお勧めですが、あまりパソコン操作に自信が無いかたはS-CBTのが楽かと思います。以前の発表ではS-CBTは年2回となっていましたが今年は第3回が設定されました。これもコロナ対策かもしれませんので今年だけなのか来年もそうなのかはわかりません。

※2021年3月でS-CBTは終了となり新しいCBTに統合されます。新CBTはこちらをご覧ください。

日程
  • 第一回 4~7月
  • 第二回 8~11月
  • 第三回 12~3月

  • 四技を一日で受験できる
  • 合否にかかわらず四技のCSEスコアを獲得できる
  • 好きな日を選んで受験できる(原則毎週土日実施、平日実施の会場もあり)
  • 最低限の操作しかないのでパソコンがあまり得意ではなくても受験できる
  • 受験できる級に制限あり(準一、二級、準二、三級のみ)
  • 四技同時に合格しないと合格にならない(条件次第で従来型の一次免除あり)
  • 個人のスペースで受験できるのでソーシャルディスタンスが保たれる
  • 都道府県によってはテストセンターが一か所しかない

2 days S-Interview

従来型とCBTの他にもS-Interviewというのもあります。こちらは障害があるかたなどの特別な配慮が必要な方向けのテストで受験資格が限られています。

会場受験もCBTも難しそうな方は公式ページを参照しご検討下さい。

検定料

以前はCBTの方が割高でしたが、今年より値下がりしています。逆に従来型の検定料は上昇しています。ただ以前もお話しましたが従来型には団体受験制度もありますので、団体受験は安いです。こちらも過去の記事をご参照ください。

従来型 CBT S-CBT 
準1級  8400円 7400円 7900円 
2級  7400円 6400円 6900円 
準2級  6900円 5900円 6400円 
3級  5900円 4900円 5400円 

まとめ

従来型、CBT、S-CBTのそれぞれの特徴おわかりいただけたでしょうか。ご自身に一番合う方法で受験いただければと思います。

  • 受験に関係ない学生や子供たちや社会人など、じっくり勉強し上の級を目指す方は年三回の従来型の受験日程に合わせて受験していくといいと思います。
  • 時間の限られた受験生は従来型とCBT、S-CBTを最大限に利用して合格を目指すといいと思います。

最後に同一級の年間の最大受験回数ですが、各形式の各回で一回ずつ受験が出来ますので、合計9回の受験チャンスがあります。受験生でどうしても出願に間に合わせたい方はCBTの受験もして受験回数を増やすといいと思います。(違う級の併願も可能ですので違う級も受験するならさらに倍です)

※英検協会の発表ではS-CBTは第一回と第二回のみで年間最大受験回数は8回となっていましたが、2020年は第三回の設定もありますので9回と記載しておきます。→英検サイトでも正式に9回と表記されました。(2020年11月25日現在)

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