簡単に言えば外国人に日本の観光案内を外国語を用いてする仕事です。
日本政府観光局JNTOから引用すると
「全国通訳案内士は、通訳案内士法において「報酬を得て、通訳案内(外国人に付き添い、外国語を用いて、旅行に関する案内をすることをいう。)を業とする。」とされています。全国通訳案内士は国家試験に合格した方であって、高度な外国語能力や日本全国の歴史・地理・文化等の観光に関する高い知識を有するものであり、「全国通訳案内士」として都道府県の登録を受けた方々になります。
2022年4月1日現在の登録者数は26,723人に達しています。全国通訳案内士試験の外国語の種類は、英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、中国語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、韓国語及びタイ語となっています。試験は、年齢、性別、学歴、国籍などに関係なく受験が可能で、2021年度には347人が合格しました。
全国全国通訳案内士は、単に語学力が優秀であるだけでなく、幅広い知識、教養を持って日本を紹介するという重要な役割を負っています。外国人旅行者に日本の良い印象を持って帰ってもらうことは、正しい日本理解の第一歩となり、“民間外交官”とも言える国際親善の一翼を担うやりがいのある仕事です。」
と説明されています。
全国通訳案内士試験概要|全国通訳案内士試験|日本政府観光局(JNTO)
以前は外国人観光客保護のために外国人を有償で案内できるのは通訳案内士の独占業務でした。しかしインバウンドの過熱化と共に東京オリンピックに向けてガイド不足を解消するために政府は規制緩和することを決めました。
ということで改正通訳案内士法は2018年1月4日に施行されて、資格のない人でも有償で外国人に観光案内ができるようになりました。
しかし誰でも簡単に観光案内ができるわけではありません。
経験豊富な同時通訳者や帰国子女でも観光案内の知識が無ければ何もお話することはできません。
また英語の通訳案内士がいきなりスペイン語で案内ができる訳でもありません。
このようにプロとして活躍するには語学のスキルと、観光の知識の両方を兼ね備えていなければできませんので、今までと何も変わることはありません。
変わったことと言えば、外国人の留学生などがアルバイトでガイドができるようになったということぐらいです。
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